初めて、沢木耕太郎氏のラジオ「天涯」を聴いてみた。Tokyo FMで毎年決まった日にだけ放送される。
文章のなかにある一歩引いた印象とは打って変わって、すごく饒舌な人だなぁと、前々から思っていたけれど、今回も良く喋っていた。旅や人生経験など、過去のことを話していることが多かったのだけれど、やはりその場その場でなにかを考えたりや感じたりして、なにがしかの感想に落とし込んでいる。
話そのものは特別なものというよりは、「ふぅん」といった感じものも多くて、特に素晴らしい結論、結末があるわけではないのだけれど、ここまで積み上げてきたものがあるから、言葉の重み、深みみたいなものを感じてしまう。たぶん同じことを別の人間が言ってもここまで聞き入ることは無いだろう。
意外と?リスナーは若い人が多かったように思う。就職活動中の大学生、新社会人…そんな人達と電話で会話を交わしていた。興味深かったのは、就活中の大学生に「面接のコツはなんですか?」と聞かれた時に、「話し相手に対して、すごく興味を持って接したり話しかけたりすること」と答えていたこと。氏曰く、インタビューのコツも同じだそうだ。何事にも、好奇心を持つ(ようなポーズ)をすることが大事なのだろうか。
もう一つ「どうすれば自分に自信が持てますか?」といった問いには「他人にほめてもらうこと」、「手を抜かないこと」という答えだった。氏はいわゆる「普通」の人生とは違った生き方をしているが、それも結局は手を抜かなかったからここまでやれてこれたのだ、と語っていた。その想いは、この番組の冒頭で氏が言っていた「in your own way」という言葉と、すごくマッチする感じがした。
とりとめのない感想だけども。
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