JR宇美駅で降りて、西鉄バスで終点の「障子岳」で下車。ここから登山口がある昭和の森キャンプ場まで歩く。
登山するか、ムショに入るかという究極の二択。今回は登山にしておきます。
ここではまだ雪は多くなかったので、福岡は降ってもこんなもんかー、と軽く油断していた。
まっすぐ伸びたスギ林が雪景色。スギに雪が降るとは、不思議な光景だ。
鳥の声もしないので、ここら辺からは音楽を聴いて歩き始める。まずはサカナクションをかける。夜とか雪とか、モノクロームな景色にはよく似合う。
難所が滝まで残り1.5kmの看板がある辺りで、雪がくるぶし上くらいまで増えてきたので、軽アイゼンを付けた。この判断は正解で、ここから先はどんどん雪が増え、足場もゴロゴロとした岩場になった。雪質はやや重たいけど思ったよりはずっとサラサラしてる。
登山口から1時間強ぐらいで、滝の直前まで来た。だが、ここは沢になっていて足場がさらに悪い。ここまでですれ違ったのは2人。平日の登山は人が少なくて気分が良い。あいさつついでに滝の様子を聞きたかったけど、ワクワク感が薄れるのでやめておいた。そして…
難所が滝へ到着。他に人はいない。雪こそ降ったけど気温は高めだったので、成長具合はピーク時に比べるともうひとつな気もするが、久しぶりにこういう景色を見れて満足。僕は寒冷地中毒だ。
充分に堪能していると、下から2,3人がポツポツと上がってきたので、場所を譲り、沢の下まで降りる。そろそろサカナクションにも飽きてきたので、「雪山の女王」こと松任谷由実先生でも聴こうか…。iPhoneが無ぇ!
どうやら沢を降りているうちにポケットから滑り落ちてしまったようだ。これは雪が解けるまで出てこないやつだ。絶望感のなか、急いで戻って探す。
雪の中からサルベージ。どこも壊れてなくて一安心だが、イヤホンが冷たすぎてとても音楽どころではない。気を取り直して、山の頂上を目指す。後から気付いたのだが、滝の横から三郡山に行くコースと、沢を登って尾根伝いに宝満山に行くコースのふたつがあったらしい。現地では後者しか分からなかったので、尾根を目指す。ここからは全く足跡がなく、しばしばコースを確認しながら進む。
沢を登ること20分、ようやく尾根に出る。風がギャンギャンで寒い!松任谷先生の曲も計ったかのようにBLIZZARDに変わる…。ここでたまらずモンベルの上着を着る。モンベル無かったら死んでた。モンベルありがとう。
すごく小いちゃいけど、たぶん樹氷だ。雪は膝上くらいまでの深さになってきて、歩くペースものろくなる。被写体が無いので枝とか葉っぱばかり撮ることに。
しばらく尾根伝いに歩いていくと、仏頂山の山頂に出る。800m級の景色とは思えんね。あんまり開けておらず、山頂っぽい感じではなかったので、最終目的地の宝満山へ向かう。相変わらず他の登山客には出会わない。綺麗な雪を自分が最初に踏みしめる感じ、一番風呂やらその他諸々の感覚に似ている気がする。
最後は鎖をよじ上り、ようやく頂上。登頂直前にかかっていた「恋人はサンタクロース」を聴いて思い出したが、この日はバレンタインデーだった。こんな26歳に誰がした…。
鈴緒も凍る寒さ。
晴れた日には英彦山や雲仙岳が見えるらしいが、今回もMr.ガス男の本領を発揮し、眺望は無い。しかし、福岡にもこんな景色があるのか。案外、やるじゃん。
下山の途中、博多と玄界灘が見える。 もうちょっと待ってたら頂上からでも見えたかと思うと、とガス男は嘆くのであった。しかし、帰り道は階段続きで退屈だ。
麓に降りると、太宰府へ出た。実はまだ行った事が無かったのでちょっとだけ観光してみる事に。
目視調査の結果、
・女子旅は多い
・男子のグループも何組かいる
・中国人、韓国人は多い
・山歩きの格好をした奴は一人もいない
ということが分かった。
韓国人のおっさんたちが、女子高生に声をかけて写真を撮りまくっていた。九大の紙袋を持ってたから研究者クラスタなのか?どちらにしても、うらやまけしからん話である。
宝物殿では、井上雄彦先生が伊勢神宮に奉納した墨画をたまたま見ることができた。男子旅が多い理由はこれか。植物の根の話が面白かった。
春はもうちょい先ですね。僕の春もきっと…。梅が枝餅を食って帰りました。了。
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